内省の海

持病との付き合いや日々思うことをつらつらと

生き延びるためのネットリテラシー

一か月以上前から続いてる父の咳がてんで快方に向かわない。

数週間前に父がテキトーに調べて行った病院(そもそも呼吸器内科ですらない)はイマイチだったようで、出された薬もあまり効果がなかった。しかたないので自分が代わりに病院を探すことに。

とりあえず「市名+呼吸器内科」で検索。

ずらずらっと上位に出てくるのは当然SEO対策だろうからあまり当てにはしない。 Googleマップ等で評判のよい病院をいくつかピックアップしホームページのURLを父に送ると、うちから最も近いA医院に行こうとしていたので、もう一度どんな病院か確認した。

 

すると院長の経歴が目に止まった。

そこに「某総合病院の副院長」とあったのでその病院の評判を見てみると、まあひどい口コミが出るわ出るわ。あまりにも多いので過去に恨みでも買った業者の仕業かと疑うほどだが、確認すると投稿数もそれなりのユーザーからで、内容が具体的かつ客観的な口コミも散見された。

もちろんネットの口コミを鵜呑みにするのは危険だが、火のないところに煙は立たないだろうし、他に選択肢もあるのだからここは避けたほうが無難だろうという判断に至った。

そこでもう一方のB医院を勧めると、父は所在地を確認し「遠いなあ、クソ田舎じゃねえか」とあまり乗り気ではない様子だったが、理由を説明し説き伏せてそちらに行かせた。

 

数時間後、土曜ということもあって混雑していたようだが帰宅した父の顔は満足げだった。どうやら医師の対応は行き届いたものだったらしい。

咳の原因はまだ不明だが、一週間後、血液検査の結果を聞くため再訪するとのこと。

それにしても体調が優れないのに毎日の晩酌は欠かさないし休日はスロットに行くし……新型コロナウイルスも流行ってるというのに、もう少し自分の立場をわきまえて体調に気を配れよと思う。

と同時に、もう還暦目前の父に先ほどの自分と同じように、ネットを駆使して良い病院を探せというのもいささか酷な話だ。なんせここまで調べたってハズレを引くこともあるのだから。

これからは健康体で生きていくためにも個々人のネットリテラシーが試される時代になることは間違いない。